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ソ連とF1の関わり

現在、F1ではヴィタリー・ペトロフに始まるロシア人ドライバーの誕生やラーダの支援、グランプリの開催など着々とロシアが入り込んでいる。ルイス・ハミルトンがプーチン大統領にシャンパンをかけてしまったことなんかは記憶に新しいところだ。

では、ソ連時代はF1と関わりがあったのか?実はモスクビッチやハディがマシンを製作しているが、エンジンの出力が致命的に足りず参戦にはこぎ着けていない。こちらはいずれ扱う予定だ。

また、ソ連ではないが53年ドイツGPに東ドイツのEMWが参戦しているのは一部には知られている事実だ。今回扱うのはソ連企業のF1世界選手権への関わりだ。

まずは86年、F1カレンダーには東欧初のGPとしてハンガリーが組み込まれていた。ハンガロリンクは東側諸国で最も速い者を決める選手権、その名も「社会主義の同志諸君の平和と友情の選手権」(注.多少意訳あり)が開催されていたコースの1つであった。そのため、コース脇広告にもソ連企業がいくつかあった。通常このような広告はGPウィークでは変えられるものだが、あろうことかF1を開催する際にも掲示されたものがあった。それがこれだ。


JPSロータスの背後に堂々輝くのは「Аэрофлот」(アエロフロート・ソ連(ロシア)の航空会社としてお馴染み)の広告である。…何だが不思議な光景だ。翌年からどうなっていたかは分からないが、鈴鹿サーキットがポカリスエットなどの看板をGPウィーク中も残すのに相当苦労したと伝えられているので恐らく何らかの処理はなされてたと思われる。

お次はこちらだ。


見ての通り、ライフL190である。このマシン自体はもはや解説など必要はないかもしれないが90年F1にフランコ・ロッキ製作のW12、F35を投入しメッタメタに遅かったマシンである。このライフ、実は…


…何とUSSRの文字が輝いているではないか!そう、ライフには恐らく第4戦モナコGPからソ連の運送会社ピックのロゴが描かれているのだ。しかもLife-Picという明らかに規模が大きそうな支援を思わせる描き方だ。これは一体何なんだろうか?

どの時期かは不明だが、ライフ・エンジンズ代表のエルネスト・ヴィタはソ連の運送会社ピックとスポンサー契約を締結した。ロゴが入る時期を考えると恐らくフライアウェイ2戦を終えた時期であると思われる。
ヴィタはピック代表のミハイル・ピコウスキーと接触を取り、なんと約28億円と軍事技術の提供を約束させたのだった。…ちょっと考えるとなんで運送会社が軍事技術を提供するんだとなってしまいそうだし、非常に胡散臭いのだがとにかく軍資金がほしいヴィタはピコウスキーを信用し金が入るのを待った。なお、チーム名もライフからライフ・ピックとなっている。

念押しのためか、ヴィタはさらにソ連に向かうことを決める。こうしてライフL190がモスクワとレニングラードでお披露目されたのだった。


ソ連のモータースポーツ雑誌「AMC Motorsport」で取り上げられたL190。これが恐らくソ連に渡った際の写真だと思われる。
情報によると8月にヴィタとL190はソ連に渡ったようだ。確かに写真のL190はハンガリー仕様と一致するように見える。こちらの写真がハンガリー仕様だ。


…しかし待てど暮らせど金は来ない。軍事技術も提供されるような気配はない。ピコウスキーは最初から払うつもりはなかったのか、それともあまりに酷い戦績を見て金を出すのをやめたか…定かではないが、結局チーム消滅まで巨額の資金が届くことはなかった。しかし、いつまでも待ち続けるかのようにロゴはLife-Picのままマシンに貼ってあったのである。
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ゆーん

Author:ゆーん
東側諸国モータースポーツとサイエントロジー×モタスポとユーン様を調べているヤツ。ミニカー集めとかレースゲームもたまにします。 Twitter→@Kumaryoong

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