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エストニア3(その1)

ソヴィエト選手権の制覇を狙ったTOARZは1と2の2台だけでは戦力が足りないと判断した。そこで2と準同型の3台目のマシンを製作することにした。


こうした経緯で完成したのがエストニア3だ。カラーリングが勇ましいが、外観上の相違点はエキゾーストの取り回しと冷却用?のインテークが増設されたことである。サスペンションは前後輪共に独立懸架を採用している。エンジンは変わらずIMZ-M52Sであるが、30hpから35hpへと進化を遂げている。


販売が決定してからの画像だと思われるが、マシンが組み上げられている。その出来映えやいかに…。


3は59年にプロトタイプが完成した。シェイクダウンの画像のようだが、ロールバーが存在しない。コクピット周りのカウルも異なるようだ。その後60年までに2-3台が作られていたようだ。

1960年、まずは「レーシング・ソサイエティ・プライズ「カレフ」」にA.グリフェルとA.ウルヴァが3をエントリーさせた。しかし、特にいいところなくA.セイラーのエストニア2に負けてしまう。

続いてソヴィエト選手権ネヴァ・リンク戦に参戦するが、ここでもグリフェルはリタイアと冴えなかった。エストニアシリーズはレースとなると早く消えてしまうパターンが多く、国立自動車研究所であるNAMIが製作した041やズヴェズダー・500に勝利を奪われることが多かった。

カレフで行われたソヴィエト選手権。ここでは信頼性を確立できたのか、グリフェルはトップでチェッカーを受けた。グリフェルはこの年のソヴィエト・フォーミュラ3クラスを3位で終えている。


ハングオンしながらも果敢に攻めるドライバー。誰だかは不明だが…。

60年末、TOARZの快進撃に目を付けたのが当時ソヴィエトのスポーツ振興や大会運営などを行っていたDOSAAFであった。彼らはこの競争力あるマシンを量販してもらえばエントラント増加が見込めるだろうと考えたのだった。TOARZはDOSAAFの考えに協力し、初めてレーシングカーの量産を行ったのであった。後年の歴史を考えると、この判断は正解であったと言えよう。


最終的に3は62年末までに36台が作られた。画像は一般的なシャシーである。

61年のソヴィエト選手権開幕戦に3は分かっているだけでも4台出場している。そのなかA.セベイキンが勝利をあげた。V.ゼレンコフが3位、E.メシラが5位となっている。A.グリフェルはエンジントラブルでリタイアに終わった。

ソヴィエト選手権最終戦はW.ベイシャンスが2位、セベイキンが5位、グリフェルが6位となった。セベイキンは総合ランキングで2位であったが、1位は2を駆ったA.セイラーであった。

「レーシング・ソサイエティ・プライズ・「カレフ」」は恒例のイベントである。レースはメシラが優勝、2位も3を駆るM.リーヴェであった。

「インターナショナル・レース・フォー・プライズ・オブ・ザ・ソヴィエト・TSAMK」はソ連外からもエントラントを集めての国際レースである(と言っても来たのはフィンランド人だけだったが)。ネヴァ・リンクでのこのレースは地元勢はまったくフィンランド人選手の技術、何より持ち込んだイギリス車に勝てず苦しい戦いであった。
Y.バグロフ、ベイシャンスらが2-6位までをエストニア3で構成したが、クルト・リンカーンのクーパーT42に全く追い付けず全車周回遅れにされている。またグリフェルが2周でエンジントラブルに見舞われた。

ラトビア選手権にエストニア3が3台エントリーした(そしてこの3台の3がレース全参加者だった)。メザパークスで行われたレースはベイシャンスが勝利し、グルビスが2位に入った。P.エブスタフィエフはリタイアに終わった。

モスクワ選手権ではソヴィエト陸軍チームがエストニア3を購入し3台体制で参戦した。N.キリマノフとD.ボリソフとB.クルヤビンは健闘したが、それぞれ2位、3位、5位となった。

「レーシング・スタジアム・プライズ・キーロフ」のF3クラスにY.バグロフが参戦したが、エントラントは彼一人だった。バグロフは無難に走りきり、無事優勝している。

ネヴァ・リンクで行われた「「変化」誌レース」のF3クラスにバグロフがエントリーしている。しかしまたもエントラントは彼一人。バグロフは無難に走りきり、無事優勝している。

エストニアの快進撃はさらに続く。
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ゆーん

Author:ゆーん
東側諸国モータースポーツとサイエントロジー×モタスポとユーン様を調べているヤツ。ミニカー集めとかレースゲームもたまにします。 Twitter→@Kumaryoong

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